境界の侵害

境界について昨夜書きましたが、では境界の侵害(侵入)とは何か、何に影響を与えるのか、具体的に記しておきたいと思います。
境界の侵害が幼い頃から連続して行われていると、境界そのものを理解することが難しいと思うからです。

境界の侵害とは、つまり「個人の思考が尊重されていない状態」です。

私はこれが好きだ。
私はこれが嫌いだ。
例えばこんな単純な欲求があるとします。
それを両親が自分の好みを押し付ける、それも境界の侵害にあたります。
すると、子供は自分の「気持ち」に混乱が生じ、なぜ自分の欲求は両親に承認されないのか、幼い頭で考えます。
幼い子供の世界は両親(家族)が中心です。
自分より大きな両親は「神」のような存在です。
そして、そこで自分の欲求が両親の言動で否認された場合、自身の考えが間違っていたからだと、子供は判断するようになります。
これが正しく行われた場合…例えば他人を叩いたり噛んだりすることは間違いであると本人が判断した場合、初めて親と子の関係による「躾」になるのだと思います。

境界の侵害を受け続けると、「相手の言動を受け入れがたくても、やはりそれが正しい」という勘違いと、「自分本来の欲求を抱くことは間違いであるのか?」という葛藤が生まれます。
そのために、必要以上に他人に攻撃的になったり、消極的になったりするのだと、私は思います。

子供も発言権を持つ、一人の人間です。
子供の健全な発言までを大人の都合で抑えてしまうのは、「虐待」「過干渉」です。

境界の基礎はまず、言語の不自由な子供の要求に耳を傾け、両親がそれに対して真剣に答えるというコミュニケーションから生まれると思います。
それを怠ると、子供は「自己主張」が「悪いものである」と無意識のうちに思い込み、その人の「進路」「趣味」「経済観念」「仕事」「恋愛観」「結婚観」「子供を持つこと」など、「生き方」全般に、影響を与えます。
両親の思考を自分のものと取り違えてしまうからです。

境界の侵害とは何か、それを知ることは、自分本来の気持ち(欲求)を取り戻すことに繋がります。
そのためには、等身大の自分自身を愛することを意識して行うことが重要だと、私は思っています。


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2009年06月16日 Posted byJJ at 09:59 │Comments(0)AC

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